このページでは、保護活動について写真を掲載しながら紹介しています。
注意 使用する器具はボランティア団体により異なります。
必要な道具
猫は警戒心の強い生き物です。素手で捕獲するのは家で飼割れている猫でも困難な場合があります。自然界で生活している野良猫は生きるために常に警戒しています。そんな警戒心の塊のような野良猫を保護する時は、専用の器具は必要となります。
1.猫捕獲器
猫の通り道と推測される場所に設置し、中にキャットフードやおやつなどを入れて設置します。材質も様々で、木製の捕獲器なども使用されています。猫が中の板を踏むと入口が閉じる仕組みになっており、場合によっては捕獲器に布を被せ、暗い環境を作る場合もあります。攻撃的な猫(引っ掻いたり噛み付いたりする猫)など人慣れしていない猫を保護した場合は捕獲器のまま病院等へ移動させ治療等をします。
2.猫用キャリーケース
保護時に威嚇したり暴れたりしない、比較的大人しい猫は保護したのち捕獲器からキャリーケースに入れて病院受診やその他の移動などを行います。
保護の仕方
猫を保護する時は、猫を警戒させないよう慎重に行わなければなりません。事前に調査を実施し近隣住民より情報を得て、できるだけ少ない回数で捕獲しなければなりません。なぜなら、同じ場所で何回も捕獲を試みると猫が警戒して場所を移動してしまうからです。
捕獲器は、サイズや材質など、様々なものがあります。捕獲器を設置する場所や保護する猫の性格に合った捕獲器を使用します。
事前調査を慎重に行い、捕獲器を設置します。すぐに捕獲できるとは限りません。設置した当日に捕獲できる場合もありますし1週間かかる場合もあります。また、長期間捕獲しようと試みると、猫が警戒し「いつの間にか」居なくなってしまう場合もあります。
猫の保護に成功したら、体の状態を確認し病院で検査等を行います。大人しい猫であればキャリーケースへ移して病院へ行きますが、威嚇したり暴れたりする猫の場合は捕獲器のまま病院へ移動します。移動する際は、落ち着かせるために捕獲器等に布を被せ周囲を暗くして移動します。
器具等使用後のメンテナンス
捕獲器の使用後は、直前に保護した猫の匂いが残らないよう丁寧に洗浄します。直前に捕獲した猫の匂いが残ってしまうと、中には他の猫の匂いに興味を示す猫もいるかもしれませんが、それよりも匂いによって警戒させないようにするためです。また、不具合や故障等がないか点検するのも重要です。
保護された猫のその後
ボランティア等によって保護された猫は、病院等で適切な処置を行い新たな猫生を歩むことになります。避妊・去勢手術を受け耳をカットし元いた場所に地域猫として戻されるケース、ボランティア団体を経由して里親を募集されるケース、保護主さんの家で飼われるケースなどがあります。「その子」にとって、どの暮らしが一番幸せなのかは一概には言えません。
今、私たちが行わなければいけないのは、「猫を増やさない」ことであると思います。そのためには避妊・去勢手術は欠かせません。「お金がもったいない」などという理由で手術をしないという事は「あってはならない」ことなのです。